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イ.安定したべースカーゴの存在
1回の寄港には港湾チャージ、代理店手数料等を考えると、一回50TEU程度の貨物が必要とされる。航路開設時に目標値の6〜7割程度のべースカーゴの存在が重要であるとされ、松山港においても輸出企業において中核企業が存在したことが直接のきっかけとなった。実際には、航路が軌道に乗るにつれてべースカーゴ以外の貨物の集積が進んでいるが、今後においてもこの条件は維持していくとともに、新たな中核企業の発掘が望まれよう。
ウ.輸出入のバランス
輸出入のバランスも重視される。バランスが取れていない場合には、空コンテナの回送費用や船社の空コンテナ保有スペース確保のためのコストアップ等を招くため、バランスをとることが望ましい。当初は輸出または輸入でべースカーゴを確保し、開設後バランス改善に努める場合もある。(松山港から上海、寧波等の航路でも輸入はこの傾向がある)
エ.品目の多様性
べースカーゴとして特定の企業の特定の品目に依存しがちである。このため、万一中心品目が細った場合、あるいは市況等の関係で一時輸出入がストップした場合の対策として、特定先・品目への過度の集中を避けて品目の広がりを求めていくことが欠かせない。

 

 

 

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